救急搬送
「イブが死にそう!病院に連絡して欲しい!診察券持ってるでしょう」
2023年12月28日 早朝 元カノからの突然の電話
一年半振りに聞く懐かしい声・・・
えっ!?
ちょっと待った!!!
イブが死にそう???
まだ6歳だよ???
何か病気なのは知ってたけど???
一瞬で色々なことが頭の中を駆け巡った
っていうか、そんな場合じゃない
「わかった、すぐ連絡する」
財布からイブの診察券を取り出す僕の手が震えてた
(落ち着け、落ち着け、大丈夫、大丈夫・・・)
自分自身に言い聞かせ、動物病院に電話する
時間外なので転送される
自動音声が診察券番号や連絡先を聞いてくる
(緊急なんだけど!)
ダイレクトに先生に繋がらないもどかしさと戦いながら
「とにかく死にそうなんです!今、向かってます!」
メッセージを残して、元カノに連絡する。
僕「今、動物病院に連絡したからもう向かって行って!」
元カノ「わかった」
間もなく動物病院から折り返しの電話が入った
ざっくりとした状況しかわからなかったが、とにかく緊急で死にそうで
今、そちらに向かっていると、先生に伝えた
元カノ「着いたけど、開いてない・・。あー、開けてくれた、電話切るね」
少しの時間、
僕は放心状態だった気がする
突然の元カノからの電話
イブが死ぬ?
夢かと思った
というか、夢であって欲しいと思った
今からどうしよう?
考えてる場合じゃない、行かなきゃ
慌てて支度をする
「イブ、死ぬな!絶対待ってろ!」
再会
僕の家から動物病院まで
約40分くらいかかったかな
朝の通勤時間でもあったけど、思ったほど渋滞にはあわずにすんだ
病院の窓越しから、元カノの姿を探す
入り口のドアから入れば良いのに
その時の僕は何故か窓を小さくたたき
元カノに「来たよ」と知らせた
うつむいていた顔が僕に視線を向ける
泣き顔と笑い顔がごちゃ混ぜの切ない顔だった
聞けば、8ヶ月くらい前からイブの体調は悪かったらしい
腸の病気で栄養が吸収できず
下痢や嘔吐を繰り返したり
フードも限定されたモノしか食べられなくて
腹水が溜まって、抜いたこともあったらしい
そもそも、元カノが飼いたいと言って飼ったイブなんだけど
(親権は元カノ。いや、親犬?)
約5年間、二人で一緒に世話していたから
子供みたいな存在になっていたかも
例えて言うなら
「夫婦が離婚して、妻が子供を引き取った」みたいな
そう、
イブは母ちゃん(元カノ)のことが大好き
(巷では 飼い主さんを表現するとき
ワンコの名前の後に 「○○ママさん」
とかって言うことが多いけど
僕等は純和風に「母ちゃん」が普通だった)
元カノと思わぬ再会をした後、
ICUを覗くと
診察台に横たわって治療を受けているイブの姿が目に入った
先生が二人がかりで処置してくれている
呼吸はしているようだ
良かった
生きてる
(2017年12月 生後2ヶ月 子犬時代のイブ)